こんにちは。創刊号担当の伊藤です。

私の若い頃は、今から見ると信じられないほど男女差別がひどい時代でした。
初めは官庁で働いていたのですが、女性はお茶くみなどの雑用に追われ、男性は新人でもふんぞり返ってそういったことはなにもしませんでした。
当時はセクハラなどという言葉はなく、今日セクハラと言われるありとあらゆることが、当然のことのようになされていました。

ところが、1986年、男女雇用機会均等法が施行され、その後の改正で禁止事項も加えられると、国からセクハラの具体的な項目が示されました。
こうなると役所も従わざるを得ません。突然職場の雰囲気が一変し、まるで霧が晴れたように紳士的になりました。
男性たちはとまどいや不満もあったようです。

 

 

そのとき、私はつくづく法律の力の大きさを感じました。
100年かかってもできそうもないことでも、法律ができれば一変させることができるのです。

 

世界経済フォーラムが2021年に発表した男女平等ランキングでは、日本は156ヶ国中120位でした。

昨年より一位上がったとはいえ、年々下がる傾向で、世界の流れに取り残されつつあります。
これを他の先進国並みにするには、よほどの努力が必要だと思いますが、一番の早道は、法律を作る議会の場にたくさんの女性を送り込むことではないでしょうか。
実際他の国でもそのような例があります。

ところで、この男女平等ランキングの上位10位を挙げてみると左下のようになります。
これと、国連が出している世界幸福度ランキングを比較すると、おもしろいことが見えてきます。黄色で塗りつぶしたところが両方に挙がっている国で、半数以上重なります。

男女平等と幸福度とは相関関係にあるといえるのではないでしょうか。
今世界は、このことをだんだん認識しつつあるように思います。

世界経済フォーラム 2021年

男女平等ランキング

国連世界幸福度報告書2021年

1 アイスランド 1 フィンランド
2 フィンランド 2 デンマーク
3 ノルウェー 3 スイス
4 ニュージーランド 4 アイスランド
5 スウェーデン 5 オランダ
6 ナミビア 6 ノルウェー
7 ルワンダ 7 スウェーデン
8 リトアニア 8 ルクセンブルク
9 アイルランド 9 ニュージーランド
10 スイス 10 オーストリア
120 日本 56 日本